「ブレーカー落ちた」に理由があります
ドライヤーを使っていたら、突然部屋の電気が消えた。
電子レンジを回した瞬間にブレーカーが落ちた。
こんな経験、誰でも一度はあるんじゃないでしょうか?
「なんで!?電気ってたくさん来てるんじゃないの?」
と感じるかもしれませんが、実はこれは、**家庭用コンセントに設定されている「1500Wの壁」**が関係しています。
今回は、電気屋さん視点で、誰でもわかるようにやさしく解説していきます!
■ そもそも「1500W」ってなに?
まず、基本から。
電気製品には「W(ワット)」という単位が書かれています。
これは、その機器が消費する電力を示しています。
例えば、
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ドライヤー → 1200W
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電子レンジ → 1000W
-
電気ケトル → 1000W
などなど。
そして、日本の一般家庭では、**1つの回路あたり最大15A(アンペア)**まで電気を使えるようになっています。
電圧は100Vだから、
100V × 15A = 1500W
となり、ひとつの回路で使えるのはだいたい1500Wまでが目安なんです。
■ よくある落ちる組み合わせ5選
「え、そんな簡単に超えちゃうの?」
はい、超えちゃうんです。
【落ちる例】
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ドライヤー(1200W)+ 電子レンジ(1000W)= 2200W ➔ アウト!
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電気ケトル(1000W)+ 炊飯器(700W)= 1700W ➔ アウト!
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電気ストーブ(1200W)+ 掃除機(800W)= 2000W ➔ アウト!
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ホットプレート(1300W)+ 暖房エアコン立ち上がり(急な消費電力アップ) ➔ アウト!
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洗濯乾燥機(1000W超)+ アイロン(1200W)= 2200W ➔ アウト!
たったこれだけの組み合わせで、簡単にブレーカーが落ちるんです。
■ なぜ“全部の部屋”で同時に使えないの?
「違う部屋なのに使ったら落ちたんだけど?」
これもよくある疑問ですが、答えはシンプル。
家の中の電気は「回路」単位で管理されているからです。
たとえば、
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キッチン
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リビング
-
洗面所
この3箇所が同じ回路でまとめられていると、どこか一つで使っても、回路全体の容量オーバーになればブレーカーは落ちます。
コンセントの数ではない。「回路」ごとに制限がある。
これが、電気の見えないルールです。
■ 電気屋から見た“あるある注意点”
現場でよく見かける問題も、少し紹介します。
⚡ 延長コードにタコ足配線
→ 延長しても回路の容量は増えないので、オーバーすればブレーカー落ちます。しかも火災リスクあり。
⚡ 古い家は要注意
→ 20年以上前の家だと、回路数が少なく設定されていることが多いです。
⚡ 特定の部屋だけ頻繁に落ちる
→ たいていは、同じ回路でたくさん家電を使っているのが原因。
■ 対策とアドバイス:どうすれば落ちない?
✅ 家電を同時に使わない
電子レンジを使う時は、ドライヤーをストップするなど、時間差で運用するだけで違います。
✅ 使用場所を分散する
別の部屋のコンセントを使えば、別回路なら落ちない可能性あり!
✅ 分電盤をチェック
「キッチン」「リビング」などのラベルが貼ってあるはず。どのコンセントがどの回路か知っておくと、対策がしやすいです。
✅ 回路の増設も選択肢
どうしても足りない場合、電気工事で回路を追加することも可能。
(要・電気工事士資格)
電気の“見えないルール”を知ると快適になる
コンセントがたくさんあるからといって、無限に電気を使えるわけではありません。
1500Wの壁を意識することで、
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無駄なストレス
-
ブレーカー落ちのイライラ
-
火災リスク
これらを防ぐことができます。
「なんか最近よくブレーカー落ちるなあ」と感じたら、
今日紹介したポイントをぜひ見直してください!
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